古典語の夕べ「ホラーティウスのラテン語」(2022/11/12)(その1)

福西です。

11/12に「ホラーティウスのラテン語を読む」(講師:山下太郎)が開催されました。

その一部抜粋ですが、ご視聴頂けます。

『カルミナ』1巻4歌13-14の個所です。

【原文】C.1.4.13-14

Pallida Mors aequō pulsat pede pauperum tabernās
rēgumque turrīs.

【音読】

パッリダ・モルス・アエクォー・プルサト・ペデ・パウペルム・タベルナース

レーグムクェ・トゥッリース

【逐語訳】

青ざめた(pallida)死の女神が(Mors) ←注:「青ざめた」は、「人を青ざめさせる」の意味です

貧者たちの(pauperum)小屋を(tabernās)、

王者たちの(rēgum)屋敷を(turris)

も(que)

等しい足で(aequō pede)叩く(蹴る)(pulsat)。

逐語訳を見ると、なんとなく、「できそう」な気がしてきませんか?

日本語の訳で読んだ古典。そこで気になったサビの部分。

それを、原文でなぞりながら確認する作業。「そうか、それでこういう訳なのか」と、あたかも1問のパズルを解くような気分を味わうだけでも、古典語は楽しいです。十分おつりがきます。

そしてこのときの、時間がゆっくり流れるような感覚

ラテン語は死語です。

だからこそ、時がゆっくりに感じられる。

「書かれたもの」に対して、時が止まるほど、精神の昂揚を覚え、「生きている!」という思いがしてこないでしょうか。

セネカではないですが、人生が「長く」感じられないでしょうか。

 

そういうわけで、みなさまもラテン語をはじめてみませんか?