『まだまだはらぺこオオカミ』を読む(ことば3~4年2021/7/6)

福西です。

「はらぺこオオカミ」シリーズ3冊目、『まだまだはらぺこオオカミ』(ストー、掛川恭子訳、岩波書店)に入りました。

第1話「ほんもののポリーは?」を読みました。

ポリーが出会ったオオカミは、窓ガラスの二匹のハエをじっと観察しています。

そしてハエの一匹がポリーだと言い、目の前のポリーのことを「ポリーに似たおじょうちゃん」と呼びます。

案の定、オオカミは何かの本を読んできたのでした。それは次のようなものでした。

ドラゴンがお姫様をつかまえる。

女の子はハエに姿を変え、おばあさんになり、橋になる。

ドラゴンが橋の上を通ると、お姫様は変身をとき、ドラゴンは川に落ちておぼれ死ぬ。

と。(この元ネタのお話を、私は知りません。もしご存知の方がいたら、教えて下さい)

オオカミは、ポリー=ハエの正体を見破ったことで、いかにも得意そうです。

「じょうちゃん! じょうちゃん!」

オオカミがまたよびました。

「あたしのこと?」

ポリーがききました。

「あたりまえでしょう、あんたですよ。このわたしが、じぶんにむかって、『じょうちゃん』なんてよびかけるとでもおもっているんですか?」(…略)

あんたは、ポリーという名まえの女の子に、すごくよくにているけど、あんたがポリーじゃないってことは、わかっているんです。ポリーはべつのとこにいるんですから、すがたをかえて。それで、『じょうちゃん』っていわなきゃならなかったんです。さあ、もうつまらないことばかりきくのはやめて、まともな答えをしてください。」

オオカミがいいました。

「まともな答えを」というオオカミが、いかにも高飛車で、面白いです。

このあと、オオカミはバスを待つおばさんや、歩道橋を「変身したポリー」だと思って、つかまえようとします。

本物のポリーは、オオカミが交通事故にあわないことを確認したうえで、家に帰ってしまうのでした。

 

次回は、第2話「魔法のくすり」です。