0519 中学数学

浅野です。

そろそろ中学では新しい学年になって初めての定期テストを受ける時期になってきました。特に中1の人はおそらく人生で初めての定期テストなので、いろいろと感じるところはあるでしょう。

Tさんは正負の数の全範囲がテスト範囲で、そのテストが数日後に迫っていたので学校の教科書とノートを中心に復習をしました。この範囲は計算が主となります。もう一度正負の数の計算規則を確認することができてよかったです。特に掛け算と割り算はややこしく見えるのですが、全部分数で表記するようにすると途中で約分することができるので楽です。そのやり方をこちらが手本で見せると、Tさんはそのやり方の意義を認め、「この(やり方を示した)紙をもらってもいいですか?」と言ってくれました。もちろんその紙はお渡ししました。

Nさんは正負の数の足し算と引き算までが定期テストの範囲になるようです。範囲がこれだけだと問題を作るにも一苦労です。本人の要望もあったので、小数と分数が入り混じった複雑な計算などを用意してきました。あまりに複雑だと見た瞬間にやる気をなくしてしまいがちですが、本質的に何ら新しい要素はないので、落ち着いて一歩ずつ進むことです。Nさんも言っていたように、できるところから進めるという心構えも大事です。あとは「絶対値」や「不等号」といった用語とその使い方をもう一度確認しておくとよいです。

Oさんは事前に質問を準備してくれていました。次のような問題です。

底面の半径がaで高さがbの円柱Aと、その円柱Aの底面の半径を2倍にして高さを1/2にした円柱Bがある。円柱Bの体積は円柱Aの体積の何倍か。

まずそれぞれの円柱の体積を文字式で表してみます。円柱Aはa×a×π×b=πa^2bです。πは3.14….という数値なので、普通の文字よりも前に出すことが普通です。円柱Bは2a×2a×π×b/2=2πa^2bです。まとめられる数字はまとめます。

これらを割ればよいのか、引けばよいのかで迷ったようです。そのようなときは文字式だとわかりづらいので、具体的な数字で思考実験をしてみるとわかることが多いです。例えば円柱Aの体積が5、円柱Bの体積が10のとき、円柱Bの体積は円柱Aの体積の何倍でしょうか。そう、2倍ですね。10÷5で計算したはずです。10-5なら5となり、これは「円柱Bの体積は円柱Aの体積よりどれだけ大きいか」という問いの答えです。

ということで実際の問題に戻ると、2πa^2b÷πa^2b=2となり、2倍だとわかります。

今回はちょうどこれと似たような問題を用意してきていたので、それに挑戦してもらいました。文字式の計算で多少苦労しましたが、考え方そのものはもうつかんでくれていました。事前に質問を用意してくれていると話が早いです。

文字式の応用問題の考え方はもうわかっているので、あとは計算を確実にできるようにすればこの単元はマスターしたと言ってもよいでしょう。