かず5年(0905)

福西です。

秋学期はいよいよ論理パズルを本格的に進めていきます。問題は、『論理パズル「出しっこ問題」傑作選』(小野田博一、講談社ブルーバックス)から出しています。まだ立ち上がり一番なので、短く証明できる問題を選びました。引用して一つ例を挙げます。

ここに3羽の鳥がいて、それぞれさぎかシギです。シギはつねに真実を述べますが、さぎはつねに偽を述べます。1羽が「ここにいるシギは2羽以下です」と言いました。この発言をした鳥は何?

さて、みなさんはお分かりでしょうか?

 

考えるポイントは、「シギは2羽以下」という発言が、もし本当ならシギは何匹いることになるのか、またもし嘘なら何羽かということです。

 

本当なら、2羽以下=「2羽か1羽か0羽」になります。
嘘なら、「3羽」になります。(ここが小学生にとって考えどころです。2羽以上としないのが正解です)

 

そして、嘘であれば矛盾することを示します。

 

「ここにいるシギは2羽以下です」という発言がもし嘘なら、第一に、それを発言した鳥は(うそつきなので)さぎ。第二に、2羽以下の否定=3羽なので、ここにいるのはシギが3羽。つまりしぎがいないことになり、矛盾する。よって、発言は嘘ではない。

ゆえに、正直なシギが言ったことになる。なお、その場合は、ここにいるシギは2羽以下=2羽か1羽か0羽なので、これはありえる。

 

以上です。上は私の言葉ですが、生徒たちもおおむねそのように書いて証明してくれていました。理屈の正しさは、大人も子どもも関係ありません。そこが素晴らしいところです。数学は証明してなんぼですから、中学に上がっても「数学が好き」と言えるためにも、このように理屈で考えることに、ぜひ強くなってほしいと考えています。

 

さて、授業の後半は、2進数を使った数あてゲームを披露しました。生徒たちが思い浮かべた数字を、3秒以内にことごとく私が言い当てあるというパフォーマンスです。これは本にも載っていて有名なので、知っている人は知っていると思いますが、幸い、生徒たちはまだ誰も知りませんでした。

 

 

  

 

やりかたは、以下のとおりです。

 

1)挑戦者は、1~31のうち好きな数字を思い浮かべる。(これをXとする)
2)上のカードのうち、Xの書かれている「すべて」のカードを、術者の前に出す。(すなわち、残ったカードにはXは書かれていないことになる)
3)術者は、Xが何であるかを、3秒以内に(あるいは見た瞬間)言い当てられる。

 

もちろん、2)のところで、前に出されたカードにはすべて書かれてあって、出されていないカードにはすべて書かれていない、そのような数をしらみつぶしに1~31まで探せば、いずれ見つけることができます。(ちなみにK君がそれをしてくれた生徒です)。

 

ところが、このパフォーマンスのすごさは、即座に言い当てられるということです。

 

たとえば、

これなら、見た瞬間、21です。

 

ね。ちゃんとあるでしょう?

 

ということで、来週、その理屈を暴いてもらいます(笑)。