ラテン語初級講読C

前川です。
新年最初のラテン語初級講読でした。

セネカ『ルキリウスへの手紙』、26書簡を読み終わりました。意外なことに?、10節では人生への愛がやや肯定的に述べられます。もちろん、それは最小にされるべきである、とはいうのですが。人生を否定して厭世的になるのではなく、また人生に重きを置きすぎるでもなく生きることが必要だ、と主張しているようです。

今日の一句。

Qui mori didicit, servire dedidicit.
「死ぬことを学んだものは、隷属状態に囚われない。」
死ぬことに対する過度の恐れは、死への隷属ということができます。それを防ぐためにも、死ぬことを学ぶ(「練習する」とも)ことを勧めています。死が人間にとって避けられないものであれば、我々は今もこのような姿勢をとらねばならないでしょう。

次回は、一つ飛ばして第28書簡を読みます。