ことば3~4年(2017/4/26)

福西です。

かたつぶりそろそろのぼれ富士の山 一茶

春雨や小磯の貝のぬるるほど 蕪村

この日は雨でした。前半は、部屋の中で俳句を作りました。後半は推理クイズ(Yusuke君とUta君は初めて)をしました。

俳句では、生徒たちに春を連想する言葉を出してもらいました。そして最初は、春の俳句に限定して作りました。それが尽きたところで、他の季節の俳句も解禁しました。

Yu君は、長野県と、誕生日をテーマにしていました。先週熱でお休みでしたが、元気になって来てくれました。

Ayakaちゃんの「春雨やふつうのとちがうみてみよう」が、まさしく窓の外を見ていた、この日の私たちの気持ちを代弁してくれていました。細い糸のようでした。

Uta君の「夏休み水にとびこむあと少し」は、芭蕉の句からの面白い本歌取りですね。

Yusuke君の「あたご山京と一ばん高い山」は、大文字からの連想です。「あたご山」と「京」の置き方が堂々としていると思いました。

 

推理クイズでは、次のような問題を出しました。

ある夜、ビルの中で「ジャック! うたないで!」というさけび声と、一発の銃声 が きこえました。

ビルの警備の人が 現場へ ただちに かけつけたところ、たおれて死んでいる女の人と、そのほかに三人の人物(宅配の人、掃除の人、電気工事の人)が立っていました。

警備の人は、その三人をちらっと見るなり、すぐに「おまえが犯人だな!」と言って、宅配の人をつかまえました。じじつ、その人が犯人でした。

でも、警備の人は、なぜそんなにすぐ犯人を見抜けたのでしょうか? ちなみに拳銃をさがす前にわかりました。

生徒たちは、「はい」か「いいえ」で答えられる質問をして、どういう状況だったかを追い詰めていきました。答を導き出す最後の質問は、みんなで声を合わせて、「せーの!」で言いました。(ヒントはこの稿の最後)

 

生徒たちの俳句です。

全いんではいくをつくるなんまいか   Yu
8月はたんじょうびあるゆうのだぞ   Yu
8月はながのにいってざんねんだ    Yu  誕生日が送り火と重なって見られないの意
大もんじ火つくじかん同じ日だから   Yu  上の句の理由
あたご山京と一ばん高い山       Yusuke
雪つもるふじさんきれい高すぎる    Yusuke
ふでばこにシールをはってはりすぎた  Yusuke
雨の日にかえるころには小雨だよ    Yusuke
全いんでべんきょうするよ楽しくね   Yusuke
バナナはねみなみでとれるしょくざいだ Yusuke
春なのに雨がポツポツ風もふく     Uta
春の雨ポツポツポツとふってくる    Uta
秋の森くりやどんぐりおちている    Uta
夏休み水にとびこむあと少し      Uta
春が来るさむいきせつがすぎてゆく   Uta
たんぽぽや黄色いお花きれいだね    Uta
パンジーやハチよってくるミツバチが  Uta
かたつむりおそいよおそいおそすぎる Ayaka
山のぼりのぼってくるよてっぺんに  Ayaka
雪だるまみんなで作るとたのしいよ  Ayaka
チョコレートあまくておいしい食べてみよう Ayaka
春の虫いろいろでてくるなんの虫   Ayaka
春雨やふつうのとちがうみてみよう  Ayaka

 

推理クイズのヒント(クリティカルな質問)
「掃除の人は男ですか?」「いいえ」
「電気工事の人は男ですか?」「いいえ!」