『つくる』(5〜6年)(クラス便り2015年11月)

山びこ通信2015年度秋学期号より下記の記事を転載致します。

『つくる』(5~6年)

担当 福西 亮馬

tsukuruko1 2015-11-17 18.55.33 秋学期は、市販の有線リモコンのボクシング・ロボットと、カブトムシ型のロボットを組み立てました。その盤上のバトルが予想通りの白熱ぶりを見せました。市販のものなので、同じ箱からは同じものができあがるのですが、その後に展開がありました。1人の生徒が「これもらっていい?」と道具箱を指差して聞いてきました。彼が欲しがったのは、いつかの時に余ったプラスチックのパーツや、廃材でした。私が「いいよ」と言うと、その生徒は「やったあ!」と私の予想を上回る喜び方をして、さっそくそのパーツを使って、自分のボクシング・ロボットの足回りや、パンチの部分を強化し始めました。私は、じわじわと、今起こった出来事を理解しました。「ああ、これなんやなあ! いつかの私もできたらしたいなあと思っていたことは!」と。そう心の中で喝采をあげたのでした。

 その生徒が火付け役となって、「あ、ぼくも!」と、改造がはやり出しました。その日はそれで時間が来てしまったので、生徒たちは「また今度も持ってきて、みんなで対決させようぜ!」とそう口々に言って、うなずき合いました。次は二週間後。私は、おそらく「あ、忘れた!」という生徒が一人ぐらいはいそうだなと予想していました。けれどもふたを開けてみると、それは外れました。全員のお互いのカバンの中からは、「ムフフ……」「ニヤッ……」と、慈しみを受けたロボットが出てきました。誓いは見事、果たされたのでした。

tsukuruko22015-11-17 18.55.55 また最近では、私が無線で操縦するおもちゃを1台持ってきました。そして、授業ではそれを走らせるコースを段ボールで作りました。カメラ映像を端末で見ながら、火星探索気分を味わおうというコンセプトです。生徒たちはさっそく坂道の建設に乗り出しました。「マリオ・メーカーみたいやな」と、思い思いのアイデアを実現させて、最後は八の字のようなコースができあがりました。登れるぎりぎりの角度に設定された坂道や、ロボットが首を下げないと通れない穴のトンネルや、キャタピラを両輪うまく乗せないと通れない橋や、立体交差など、生徒たちは時間いっぱいに想像を膨らませていました。その様子を見て、やってよかったと私にも思えてきました。

 次は何をしたいか、生徒たちにまた聞いてみようと思います。