ことば2~4年(0707)

福西です。次の和歌を紹介しました。

名にしおはば あふさか山の さねかづら
人に知られで くるよしもがな  (藤原定方)


Hちゃんが、持ってきた百人一首の本で、25番にある歌だと調べてくれました。(Hちゃん曰く、あまりイケメンではないそうです^^;)

またM君も百人一首の本を持ってきていました。つい最近、お家の人に買ってもらったそうです。それで、M君も「名にし負う」の意味を調べてくれました。「『~という名前を持っている』という意味なんだって」と教えてくれました。

百人一首には、「逢坂山」の歌が三首あります。上の歌の他に、一首は先週の清少納言の歌、もう一首は蝉丸です。それをA君がさっそく口に出してくれました。(A君は蝉丸の歌が得意で、あとの源平合戦でも取れていました)

夜をこめて鳥のそらねははかるとも よにあふさかのせきはゆるさじ (清少納言)
これやこのゆくもかへるもわかれては 知るも知らぬもあふさかのせき (蝉丸)
名にしおはばあふさか山のさねかづら 人に知られでくるよしもがな (藤原定方)

この三首をもう一度おさらししました。

後半の時間は、百人一首で「源平合戦」をしました。

Sちゃんが「今日はかるたがしたい!」と授業の前から言っていました。また以前、Hちゃんが「競技かるた」と別のルールがいくつかあることを本で知って、興味を持ってくれていました。それなので今回は「源平合戦」をしました。

源平合戦は二手に分かれて五十首ずつ、百首全部を並べます。これまでは一字決まりの歌など、覚えやすい歌だけを並べていましたが、今回は勢ぞろいです。知らない歌には、下の句が読まれる瞬間、よりドキドキしたのではないかと思います。

男女でチームを分け、今回は男の子チームの勝ちでした。M君が群を抜いて強かったのですが、E君とA君も以前よりよく取れていたことが目につきました。

E君曰く、「前に別の札を探している時に、見ていたのを覚えていたから」ということです。記憶における瞬発力があるなと思いました。A君も上の句の後を(読手より先に)よく口ずさんでいる様子が見られました。

負けた女の子チームの方は、特にSちゃんが自分が発起人だけに、いかにも悔しそうでした。ただ、最後から2枚目でSちゃんの得意札である「このたびは」の菅家の歌が出て、Sちゃんがそれを取り、一矢報いていました。

男の子チームが30枚ほど、女の子チームが20枚ほど取りました。まだこれからが源平合戦は逆転があって面白いのですが、そこで時間となりました。

春学期の最後は、そのようにしめくくりました。

P.S.
夏休み用に俳句帳をお渡ししました。またそれに俳句を書いてください。