『中学英語』(1~2年 /3年),『高校英語』,(2~3年),『英語文法』,『英語講読』(『ハリー・ポッター』/『カズオ・イシグロ』)(クラス便り2014年6月)

「山びこ通信(2014年春学期号)」より、クラス便りを転載致します。

『中学英語』(1~2年 /3年),『高校英語』,(2~3年),『英語文法』,『英語講読』(『ハリー・ポッター』/『カズオ・イシグロ』) 担当:浅野直樹

今学期はたくさんの英語クラスを担当させていただいております。どのクラスも英語を楽しく学ぶ雰囲気で満ちています。英語を楽しく学ぶ秘訣を探りながら、各クラスを振り返ってみたいと思います。

それぞれの能力や興味に応じた内容であることが第一に挙げられます。『ハリー・ポッター』とカズオ・イシグロ『日の名残り』を読んでいる講読クラスはまさに読む内容がクラスそのものを規定しています。

どちらも日本語訳が存在しますが、誤訳かはともかく翻訳には限界があるので、原文を読むほうがより楽しめます。Knight Busが「騎士バス」と「夜のバス」をかけていることや、執事の偉大さ(greatness)とは何かを問う際にGreat Britainという呼称が念頭に置かれていることなどは
原文を読むと自然に頭の中に入ってきます。先学期の『自由論』を原文で読まれた受講生の声もよろしければご参照ください。

このように原文を読めるようになるまでには当然ながらそれなりの訓練を要します。大人になってから英語を学び直したいということであれば必要に応じた学び方をすることができます。英語で意思疎通を図れるようになりたいということであれば文法のための文法問題や文語的な表現は気にせず基本的な構造の文を習得できるように励めばよいですし、ある特定の文章を読めるようになりたいのであればそこで用いられる単語や構文を重点的に練習することもできます。入試のために点数化する必要がないので、同じような内容を表すのにいろいろな英文を考えたり、その考えた英文の微妙なニュアンスの違いに注目したりすることもできます。

中高生は学校独自の進み方をするでしょうから、その進度に合わせた課題を用意しています。それに加えてどうすればよりよく理解できるかを日々追求しています。例えば熟語を覚える課題では前置詞の持つ中核的なイメージから意味を類推したり、新しい単語をすでに知っているカタカナ語と関連付けたりといった具合です。

英語を楽しく学ぶための参考になれば幸いです。