かず4年(A・B)

福西です。続いて、別の論理パズルの問題に対する生徒たちの答案を紹介します。

左から順に、「わら」「木のえだ」「レンガ」「ほらあな」の家がならんでいます。それぞれじゅんばんに、「長男」「次男」「三男」「おおかみ」の家です。

ところが、さいきん、気分をかえようということで、おたがいの家にひっこしをしました。

さて、おおかみが「長男のこぶたの新しい家は、ぼくの家のとなりだよ」といいました。

もしおおかみが木のえだの家にすんでいれば、それは正しく、ほかの家にすんでいれば、それはうそです。

そして、四ひきとも、まえとはべつの家にひっこしました。ただし新しいルールとして、
「二人のあいだだけで、おたがいの家をこうかんすることは、なし」にしました。
(たとえば、三男とおおかみが、レンガの家とほらあなをこうかんすることはありません)

さてここで、とおりすがりのカラスがこう言いました。
「長男の新しい家は、レンガの家しかない。レンガの家に決まっているよ、カア、カア!」と。

では、あなたたちに問題です。このカラスは、正しいことを言っているでしょうか。それとも、まちがっているのでしょうか。

もし「正しい」と考えた人は、「長男の新しい家がレンガの家以外ならば、すべて矛盾する」ことを証明してください。

また、「まちがっている」と考えた人は、カラスの主張が矛盾する例を「一つ」挙げてください(こういうのを「反例」といいます)。

K.Y.君の解答

もし、カラスの言うとおり、長男がレンガの家に住んでいるとする。オオカミは、わらの家か、木のえだの家にすんでいるはずだ。

オオカミの家が、木のえだとすると、オオカミは、本当のことを言うはずだ。木のえだの家のとなりの家は、レンガなのでむじゅんしない。

オオカミが、わらの家にすんでいるとすると、オオカミは、うそをつくはずである。長男の家は、わらの家のとなりではないので、むじゅんしない。

つまり、カラスは本当のことを言っていると考えられる。

S.Y君の答案

もし、カラスの言うことが正しかったとする。

もし、おおかみがわらに住んだとすると、うそつきになる。「長男は、ぼくのとなりだよ」がうそになるので長男はどこに住むかというとレンガの家になる。なぜかというと、ほらあなだったらおおかみとかえっこになるからダメだから。その場合次男がほらあなで三男は木のえだになる。これはむじゅんしない。

もし、おおかみが木のえだだったら、正じきだから長男はとなりでレンガ。その場合は次男がわらで三男がほらあなになる。なぜかというと、次男がほらあなだとおおかみとかえっこになるから。これはむじゅんしない。

ちなみにおおかみはレンガの家じゃない。なぜかというと(最初の仮定で)カラスの(言うことが)正しいことになっているから。ほらあなも、(おおかみの)自分の家だったからない。

つまりカラスの言うことは正しい。

S.T.君の解答

もしカラスの言うとおりだったら、長男はレンガの家に住んでいる。すると、おおかみは木のえだしか住めなくなる。すると三男は自動的にほらあなにしか住めない。(三男と長男の間で家の交かんはできないから)。次男も自動的にわらの家に行くことになる。これは条件を満たしているので正しいことになる。

また、おおかみがわらの家に住むと、長男はレンガの家しか行けなくなる。(この場合、おおかみはうそをつかなければならず、長男はおおかみのとなりに住めないから)。すると三男と次男は、次男がほらあな、三男が木のえだに行くことになる。むじゅんはない。

H.H.君の解答

もしおおかみが木のえだにすんでいたら、長男はレンガの家にしかすめない。なぜかというと、「おおかみが長男のこぶたの新しい家は、ぼくのとなりだよ」といった(から)。おおかみが木のえだの家にすんでいれば正しくなるとかいてあるから、長男はレンガの家にしかすめない。

三男はわらには、すめない。そのわけは、長男と三男が二ひきでは家をかえられないから、三男は、ほらあなにしかすめない。

最後に次男はのこったわらの家になる。

長男は、レンガの家、次男は、わらの家。三男は、ほらあな、おおかみは、木のえだの家になる。

もしおおかみがわらの家にすむことになったら、おおかみは、うそつきになる。なので、(長男は)レンガの家かほらあなになる。けれど長男は、ほらあなにはすめない。そのわけは、はじめの家がほらあなの家だったから。長男は、レンガの家になる。次男はほらあなにしかすめず、三男が木のえだになる。

(つまり、カラスの言うことは正しい)