6/11 ことば2年生

高木です。

 このクラスの生徒さんはお二人ですが、今日はお一人お休みでした。もうお一人が「さみしい、さみしい」と言っておられたのが印象的でした。学びを共にする子ども達の絆は深いのだなあと実感しました。
 今日は、「別の人の詩も読みたい」という要望に応えて、金子みすゞの詩を朗読しました。「私と小鳥と鈴と」です。

    私と小鳥と鈴と

  私がりょう手をひろげても、
  お空はちっともとべないが、
  とべる小鳥は私のように、
  じべたを速くは走れない。

  私がからだをゆすっても、
  きれいな音は出ないけど、
  あのなる鈴は私のように
  たくさんな唄はしらないよ。

  鈴と、小鳥と、それから私、
  みんなちがって、みんないい。

いじめから戦争まで、ちがいを、劣ったもの、間違ったものと見なすことの、なんと不幸なことでしょう。ちがいを尊重し合うことで、どれだけ世界は豊かになり、どれだけの人が救われるでしょう。しばしば詩人は、こうした根本的な問題を、身近な言葉で伝えてくれます。朗読しながら、今日は詩の意味についても少し触れました。筆写にも取り組み、この詩をさまざまな方法で「読む」ことを試みました。
 絵本は、今日も『さむがりやのサンタクロース』を自宅から持ってきてくれたので、まずそれを読み、次いでこれも先週と同じ『おうさまだいぼうけん』を読みました。もう一冊読んだ絵本も、かつて読んだ『魔女たちのハロウィーン』の姉妹編である『魔女たちのあさ』(エイドリアン・アダムズ)です。同じようなもので飽きないのかなとこちらは思うのですが、子供にとっては親しんだ物語を何度も読むことが嬉しいようです。