ことば2年

福西です。11回目の記録です。

授業が始まる前に、No君が前回の「三段なぞなぞ」の続きを作って来てくれたので、ご紹介します。

しゃしんとかけて、ぶどうがりととく。その心は?

答 どちらも「とるもの」でしょう。

「撮る」と「取る」の語呂合わせですね。さっそく作り方を手の内に入れてくれた様子で、嬉しいです。これまでにNo君は、推理クイズ、回文、ことわざ…と新しい取り組みにはその都度、家でも続きをしてきてくれて、そのモティベーションにはいつも熱いものを感じます。

さて、この日は「ことわざ」をしました。最近はテレビのおかげもあって、生徒達は全員ぼちぼちことわざを知り始めている様子です。「ああ、なるほど。こういう時にこう言うのって、まさにそうだな」(こういうのをアハ体験というのでしょうか)という興味を抱いてきているようです。ことわざは昔から伝えられてきた知恵の塊なので、ぜひ身近な(そして生涯の)友にしてほしいものです。

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この日はとっかかりに、五味太郎の『ことわざ絵本』の中からいくつか紹介しました。この本は私自身が小学生の頃に読んだ思い出があります。そして面白くて、その後もことわざの本(基本は漫画ですが^^)を手当たりしだい読み漁っていくことになったのを覚えています。その思いを共有したいと思って取り上げてみました(さっそくYu君をはじめ、何人かがこの本に興味を持ってくれていました)。

次にこの本をお手本にしながら、自分たちでもことわざ作りをしました。「なきっつらにはちを、どうしても使いたいんやけど…」と思案した末に、Ha君が作ってくれたのがこれです。

「わらいっつらにこちょこちょ」
いみ よけいにわらう。

お見事です。二重に泣くことを二重に笑うようにうまくひっくり返せています。もとのことわざの意味をしっかりととらえている証拠だと思いました。きっと「泣きっ面に蜂」は、Ha君のお気に入りのことわざなのでしょう。そこでもう一つ作ってくれました。

「犬にルビー」
いみ 犬はルビーをつかえない

猫に小判、豚に真珠のパロディですね。

No君

「あきらめショック」
こどもにゆわれて小さいころあきらめてたらぜったいにできないこと

子どもの頃にできないままで平気で通していたら、自分が大人になって子どもを持ったときに、そのことを子どもに言われて、「ショック!」(ああ、あの時あきらめなければよかった…)という意味だそうです。目の付け所が鋭いです。

Koちゃん

「犬に高級な車」
「カメラでわがふりなおせ」

一つ目は、猫⇔犬、小判⇔高級車の対比ですね。また二つ目は、最近は携帯電話でも写真がとれますが、現代ははたして、わがふりなおすチャンスが身近になったものでしょうか(笑)。

Ta君

「なつにジャンバー」
あついのにジャンバーがあってもあついだけ。いみないこと。

「しぬがとしなし」
しんだらとしをとってもいのちがないこと(死んだ人はもう年をとらないの意)

どちらも意味をしっかりと書いてくれています。また2つ目は語調が格言っぽくて、本当にあってもおかしくないことわざだと思いました。

*ほかにも、Yu君とMiちゃんの作品があるのですが、作品を回収できなかったせいでここにご紹介できませんでした…。申し訳ありません(_–_;)。秋学期に、またことわざに触れるつもりですので、その時に、お二人の作品については改めてご紹介したいと思います。