O tempora! O mores!

「オー・テンポラ・オー・モーレース」と読みます。
O は英語の Oh と同じく感嘆、詠嘆を表す間投詞です。
tempora は「時」を意味する第3変化名詞 tempus,-poris n. の複数・対格です。複数の場合、「時代」という意味が生まれます。この対格は「感嘆の対格(または詠嘆の対格)」と呼ばれます。
mōrēs は「風習、習慣」を意味する第3変化男性名詞 mōs,mōris m.の複数・対格です(「感嘆の対格」)。
「おお、何という(ひどい)時代か!おお、何という(ひとい)風習か!」と訳せます。
キケローが「なんと落ちぶれた時代、なんと自堕落な風習であることか!」とモラルの崩壊した世相を嘆いて見せたときの台詞として有名です(Cic.Cat.1.2)。
いろいろな場面で使いたくなるキケローの言葉です。やはりキケローが使った言葉ゆえ、今も西洋社会では人口に膾炙しているのだと思われます。
呼格ととると、「おまえたちは(vōs)なんと落ちぶれてしまったのか」という2人称複数の動詞を用いた文章が後に期待されます。それはそれで一つの解釈として成り立つと思います。

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