Hoc ante omnia fac, mi Lucili: disce gaudere.

2018年9月26日

「ホク・アンテ・オムニア・ファク・ミー・ルーキーリイー・ディスケ・ガウデーレ」と読みます。
hocは指示代名詞hic,haec,hoc(これ)の中性・単数・対格で、facの目的語です。
anteは「~より前に」を意味する対格支配の前置詞です。
omniaは「すべての」を意味する第3変化形容詞omnis,-e の中性・複数・対格です。ここでは名詞として扱われています。ante omniaで「すべての前に」、「何よりも先に」を表す副詞句を作ります。
facは「行う」を意味する第3変化動詞faciō,-ere の命令法・能動態・現在、2人称単数です。
mī は所有形容詞meus,-a,-um(私の)の男性・単数・呼格です。Lūcīlīにかかります。
LūcīlīはLūcīlius,-ī m.(ルーキーリウス)の単数・呼格です。-iusで終わる第2変化名詞の単数・呼格は-ieでなく-īとなります。Vergiliusも単数・呼格はVergilīとなります。
disceは「学ぶ」を意味する第3変化動詞discōの命令法・能動態・現在、2人称単数です。目的語は次のgaudēreです。
gaudēreは「楽しむ」を意味する第2変化動詞gaudeō,-ēre の不定法・能動態・現在です。
「何より先にこのことを行いなさい、わがルーキーリウスよ。楽しむことを学びなさい」と訳せます。
セネカの『倫理書簡集』に見られる言葉です(Sen.Ep.23.3)

セネカ哲学全集〈5〉倫理書簡集 I
兼利 琢也
4000926357