Fuge magna.

「フゲ・マグナ」と読みます。
fuge は「避ける、逃げる」を意味する第3変化B動詞 fugio,-ere の命令法・能動態・現在、2人称単数です。目的語は magna です。
magna は「大きい、偉大な」を意味する第1・第2変化形容詞 magnus,-a,-um の中性・複数・対格で fuge の目的語です。
magna はこの文では名詞として用いられています(「形容詞の名詞的用法」)。
Fuge magna.は「大きなことを避けよ」という意味になります。
「大きなもの」とは身の丈を超えた生活を意味します。
原文の文脈から切り離せば、大言壮語を避けよ、という意味で理解することもできます。
ホラーティウスの言葉です(『書簡詩』1.10.32)。

ホラティウス全集
鈴木 一郎
玉川大学出版部

追記:この表現には以下の言葉が続きます。
licet sub paupere tecto
reges et regum vita praecurrere amicos.

許されるのだ(licet)、貧しい(paupere)屋根(tecto)の下で(sub)
王たち(reges)や(et)王たちの(regum)友人たちを(amicos)人生において(vita)凌駕することは(praecurrere)。

柳沼先生の『ギリシア・ローマ名言集』の訳は、「雨露をしのぐ屋根は貧しかろうとも、生き方において、王や王の友人らにまさることもできるのだ」となっています。