Felix qui potuit rerum cognoscere causas.

2019年1月16日

「フェーリクス・クゥィー・ポトゥイット・レールム・コグノスケレ・カウサース」と読みます。
Fēlixは第3変化形容詞fēlix,-īcis(幸福な)の男性・単数・主格です。文の補語です。動詞est(sumの直説法・現在、3人称単数)が省略されています。
quīは関係代名詞quī,quae,quodの男性・単数・主格です。先行詞は省略されていて、「quī以下の者は」と訳します。
potuit は、「可能である。」を意味する不規則動詞 possum,-posse の直説法・能動態・完了、3人称単数です。
rērum は「事物」を意味する第5変化名詞 rēs,reī f. の複数・属格で causās にかかります。
cognoscere は「認識する」という意味の第3変化動詞 cognoscō,-ere の不定法・能動態・現在です。
causās は「原因」を意味する第1変化名詞 causa,-ae f. の複数・対格で cognoscere の目的語になっています。
「事物の原因を認識し得た者は幸いである」と訳せます。
ウェルギリウスの『農耕詩』第2巻のエピローグ(「農耕賛歌」と呼ばれる)に出てくる言葉です(2.490)。
エピクーロス派の詩人ルクレーティウスの幸福観が示唆されています。

牧歌/農耕詩 (西洋古典叢書)
ウェルギリウス
京都大学学術出版会