Nam vitiis nemo sine nascitur; optimus ille est, qui minimis urgetur.

2013年12月5日

「ナム・ウィティイース・ネーモー・シネ・ナスキトゥル。オプティムス・イッレ・エスト・クィー・ミニミス・ウルゲートゥル」と読みます。
nam は「というのは」を意味する接続詞です。
vitiis は「欠点」を意味する第二変化名詞 vitium の複数奪格です。
nemo は英語の nobody のように、「誰も・・・ない」を意味します。
sine は「奪格」と組み合わせ、「・・・なしに」(英語の without)を意味します。
nascitur は「生まれる」を意味する形式受動態動詞 nascor の直接法・現在、三人称単数です。
ここまでを訳すと、「誰も欠点なしに生まれない」と訳せます。
optimus は「良い」という意味を持つ第一・第二変化形容詞 bonus の最上級 optimus, -a, -um の男性・単数・主格です。
ille は「それ」を意味する代名詞で、ここでは「そのような人」と訳せます。
qui は関係代名詞、男性・単数・主格です。先行詞は ille です。
minimis は「少ない」を意味する第一・第二変化形容詞 parvus の最上級、複数・奪格です。vitiis が省略されています。つまり、ここは、「もっとも少ない欠点によって」と訳せます。
urgetur は「苦しめる、圧迫する」を意味する第二変化動詞 urgeo の直接法・受動相・現在、三人称単数です。
後半は、「最も少ない欠点に苦しめられる者(ille)が最善である」と訳せます。
あわせると、「だれも欠点なしに生まれない。最善なのはもっとも少ない欠点に悩まされる者」と訳すことができます。
ホラーティウス、『風刺詩』に見られる言葉です。