Vive hodie. 今日生きよ

2019年11月4日

Vive hodie. 今日生きよ

ラテン語で「生きる」を意味する一般的な言葉はウィーウォー(vivo)です。「万歳!」を意味するイタリア語の「ビバ(viva)!」という表現や、「生き生きとした」という意味の英単語 vivid もラテン語のウィーウォー(生きる)が語源です。ちなみに、vi- を「ウィ」と発音する点に関しては、ラテン語で「毒」を意味する virus を日本では「ウィルス」と発音することでおなじみです(母音の長短に留意すると「ウィールス」が正式)。

英語圏においては、口頭試験のことを viva voce といいますが、これはラテン語のつづりがそのまま使用される一例です。ちなみに、この表現を直訳すると「生の声で、肉声で」という意味になります。

表題にあげた vive は文法的に言えば命令文で「生きよ」という意味になります。たとえば、Vive memor mortis (死を忘れずに生きよ)のように使います。

vive を用いたマルティアーリスの詩句を紹介します。

non est, crede mihi, sapientis dicere ‘Vivam’;
sera nimis vita est crastina, vive hodie.
わたしを信じたまえ、「こう生きよう」と口にするのは賢者にふさわしくない。
明日の生活はあまりに遠い先にある。今日生きよ。(1.15.11-12)

決意を新たにするというと聞こえはいいのですが、マルティアーリスによれば明日の生き方ではなく、今どう生きるか、どう行動するかが何より大切だと示唆しています。

>>この詩句についての詳しい分析

Epigrams, Volume I: Spectacles, Books 1-5 (Loeb Classical Library)
Martial D. R. Shackleton Bailey
0674995554