ラテン語のドレミの歌

2019年11月8日

以下は、ドレミの歌のルーツはラテン語にある、という話です。

詳しいことはウィキペディアの記事をごらんください。

聖ヨハネ讃歌

Ut queant laxīs
resonāre fibrīs
ra gestōrum
famulī tuōrum,
Solve pollūtī
labiī reātum,
Sancte Iōhannēs.

階名との関連

音名が7つあるのに対して階名は6つしか無かったため、音域によって読み替えをする必要があったが、後に第7節の2つの語から”Si”が付け加えられた。また、”Ut”は発音が容易な”Do”になった。これにより、現在の階名「ドレミファソラシ」が成立した。

(by 「聖ヨハネ賛歌」Wikipedia

語釈
Ut queant laxīs

Ut:「~するために、~するように」。接続法の動詞(queant)を伴い「目的文」を導く。
queant: queō,-īre(<不定法>ができる)の接続法・能動態・現在、3人称複数。resonāreを補語に取る。主語はfamulī。
laxīs: 第1・第2変化形容詞laxus,-a,-um(広い、大きく開いた)の女性・複数・奪格。fibrīsにかかる。

resonāre fibrīs

resonāre: resonō,-āre(響き渡らせる)の不定法・能動態・現在。Mīraを目的語に取る。
fibrīs: fibra,-ae f.(声帯)の複数・奪格(「手段の奪格」)。「声帯によって」。

Mīra gestōrum

Mīra: 第1・第2変化形容詞mīrus,-a,-um(驚くべき)の中性・複数・対格。名詞的に用いられ、「驚くべき事柄、奇跡」を意味する。
gestōrum: gerō,-ere(行う)の完了分詞、中性・複数・属格。gesta,-ōrum n.pl.(行われた事柄、業績、偉業)の複数・属格。Mīraにかかる。

famulī tuōrum

famulī: famulus,-ī m.(召使い)の複数・主格。
tuōrum: 2人称単数の所有形容詞、中性・複数・属格。gestōrumにかかる。

Solve pollūtī

Solve: solvō,-ere(解く、解放する)の命令法・能動態・現在、2人称単数。reātum(罪)を目的語に取る。Solve…reātumは「罪を解きたまえ」、すなわち「罪を赦したまえ」。
pollūtī: 第1・第2変化形容詞pollūtus,-a,-um(堕落した、不道徳な)の中性・単数・属格。labiīにかかる。

labiī reātum

labiī: labium,-ī n.(唇)の単数・属格。reātumにかかる。
reātum: reātus,-ūs m.(罪)の単数・対格。

Sancte Iōhannēs.

Sancte: 第1・第2変化形容詞sanctus,-a,-um(神聖な、聖なる)の男性・単数・呼格。Iōhannēsにかかる。
Iōhannēs=Jōhannēs=Jōannēs: Jōannēs,-is m.(ヨーハンネース、ヨハネ)の単数・呼格。

<逐語訳>
(あなたの)召使いたちが(Famulī)大きく開いた(laxīs)声帯によって(fibrīs)あなたの(tuōrum)偉業の(gestōrum)奇跡を(Mīra)響き渡らせること(Resonāre)ができる(queant)ように(Ut)、堕落した(pollūtī)唇の(Labiī)罪を(reātum)解きたまえ(Solve)。聖なる(Sancte)ヨーハンネースよ(Iōhannēs)。

ラテン語の文法に即した逐語訳は以上です。解釈は専門の方に委ねたいと思います。