子どもの話を聞いているとどこからが本当でどこからがそうでないのか、判然としないことがよくあります。このことについて、ずいぶん昔のエントリーを読み返していたら「子どものみた夢」という記事が見つかりました。この子は今小学校3年ですね。

>>子どもたちの見た夢

この夢の話は夢なので非現実的ですが、園児の話す内容はしばしば脚色が入ります。脚色できるのも一つの力だろうと思います。聞き手の印象をイメージできているからです。文章を書くとき、書き手の自分とそれを読者として読む自分との間でやりとりをします。

この二人目の読者としての自分を育てることが大事であるように、人に話をするとき、聞き手の立場をイメージできることが大事です。年長児になると、その力が伸びてきます。

「それほんまか?」と聞いても悪くはないのですが、大人の余裕を見せるなら、その「ものがたり」につきあってみるのも悪くはないでしょう。その子が大きくなったら、親はよくつきあってくれたなあと振り返るはずです。

こういう話は、嘘をついてはいけないという意味での「嘘」とは違います。ついてはいけない嘘が何であるのか、それは親が自分の生き方で毎日子どもに見せていることになります。そこに責任を持ち、自信を持つ限り、何も問題はありません。

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