本日平成19年度第1回入園説明会を開催いたしました。

お天気にも恵まれ、多くのご参加を得ましたこと、心より感謝申し上げます。

ご紹介したスライドの多くは、本園ホームページの「えにっき」のコーナーでもご覧頂けます。
>>おやまのえにっき

幼稚園の「素顔」を一人でも多くの方にご覧頂きたく思います。

本園の教育の特色を一言で言い表しますと、「子育ち支援」ということになるかと思います。それが「子育て支援」につながると信じます。順序は逆ではありません。

お子さんの健やかな成長を願って行われる教育の主体は各ご家庭にあります。園がそれを肩代わりすることはできません。園はお子さまを社会の「人」としての教育を行う場であります。そのために必要なことは何か?その信じるところを本日はお話しさせていただきました。

私は、歩いての通園、とりわけ、200段近い石段を自分の足で上り下りする通園スタイルは、本園独自のものであると胸を張って申し上げたいわけですが、それはただ単に、身体的発育の上で(とくに足が強くなる上で)重要な意味をもつからというだけでなく、心の発育の点で貴重な経験になっていると信じるからであります。

本日のスライドの中で、年長児が年少児の手を優しく握っている写真があったかと思います。私はあの写真がすべてを象徴していると思うのです。手のぬくもり!心の温かさを手のひらでしっかり感じながら緑の山道を登園することから毎日の保育がスタートする!親から受ける情愛とならび、社会から、つまり、他人から受ける心の栄養は、お子さまがやがて大人になり、大きく成長される上で、何よりの宝になることと信じます。

それなしに、いかに知識が豊富であったとしても、いかに手先の技術がたくみであると自慢しても、どれだけの心の豊かさに通じることでしょう?それに対し、人間の優しさを感謝して受け取ることができる、また、自らも人に優しさを素直に表現できるという経験は、どうにでも形を変えうる「三つ子の魂」にとって、なによりも貴重なものだと思うのです。

子どもたちは、毎朝なにげなく「いってきます」と保護者に手を振りながら列をくんで歩道を歩き、幼稚園に到着しますが、それは足腰の鍛錬以上に大切な心の財産を築いていることにほかなりません。

もちろん、その成就には私たち職員の責任が大でありますが、私たちが感謝申し上げたいことは、このような教育理念をよしとされ、惜しみないご協力を保護者のお一人お一人がしてくださることです。子どもの心身に渡る健全な育ちを信じ、念じ、園と保護者が手を携えてご協力し合える関係を、私たちは何よりも誇りに思い、何より大切にしたいと思う次第です。

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