一歩 一歩

一歩 一歩

早朝の風に秋の気配を感じるようになりました。いつもありがとうございます、年長児の母です。

上の子たちにも手がかからなくなり、時折送迎の見守りをさせていただいております。子どもたちと幼稚園まで歩いていると、いろんなことに出会します。

2学期最初の登園の日、夏休みの思い出をたくさん詰め込んだ子どもたちが、ウキウキといつもより長い列で出発しました。この日はみんな話したいことが盛り沢山、海に行った話、恐竜展に行った話、昆虫採集をした話、アイスを毎日食べた話、ほんとにみんな嬉しそうです。その中に年少さんのお友達でお誕生日を迎えた女の子もいました。後方から、「私、もう4さい」とずっと聞こえてきます。

いろんな思い出をひとしきり語った年少の男の子の耳にも届いたのでしょう。

「○○ちゃんはまだ3さい」と言いました。なんだか真剣です。「うん、そうやね」と言うと、「○○ちゃん4さいになったら、小さいおともだちのおててをつないで、ようちえんまでつれていくの」

びっくりしました。とってもお母さんが大好きで、まだまだ涙が乾かない男の子なのです。まさかそんな言葉を聞くと思わず、胸が熱くなりました。「ありがとう!○○ちゃんが手つないでくれたら小さいお友達喜びはるわ」

男の子はうんうんと頷いてスッキリした顔をしていました。

その日を境にまた涙。

晴れたり曇ったり、そして風がふいて雨がふる。地球がそのようにしてバランスを保っているように、この男の子も泣いたり笑ったり、お友達とお話したりして、心のバランスを探しているのだろうなぁと思いました。でもきっと、いつか小さなお友達の手をしっかりつないで幼稚園まで歩いてくれると思います。

今日は違う男の子が転んだ拍子に何かを拾って起きあがりました。子どもたちの視線は私の何倍も視野が広くて、その視線はいつも詩的です。転んだ痛みも感じず笑顔で、大事そうにセミの脱け殻を手のひらに包んでいました。

子どもたちの日々の成長と自分を疑わないまっすぐな気持ちに、こちらもいつも励まされます。そんな子どもたちの姿を通して、どんな些細なことでも子どもたちの興味や欲求を壊すことなく、いつも大切に育んでくださっていると実感しております。

我が子がお山で毎日駆け回れるのも、残り少なくなってきました。これから向かう美しい季節を全身で感じ、思いっきりいろんなことに挑戦して楽しんでほしいです。(令和2年度保護者)

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