がんばる子どもたち:挑戦することの意味

昨日は5月の誕生会でした。この日の誕生会で、私は育子先生と一緒にお祝いの気持ちを込めて子どもたちの前で歌を歌いました(先月は先生全員の出し物でした)。

昨年度までは、子どもたちによる「歌のプレゼント」の後、お楽しみの意味を込めて短い映画を上映していましたが、じつは年々「家ではテレビもDVDも見せません」というご家庭が増えてきた印象があり、それではということで、なにか手作りのお祝いをしようと考えて、この二ヶ月は私たち先生チームによる歌のプレゼントをしたという次第です。

育子先生の指導を受けながら頑張って練習したのは二曲で、一つ目は「山のワルツ」。二つ目は「走れ超特急」。

「山のワルツ」の一番の歌詞は「すてきな山のようちえん。八時になるとリスのぼうやがやってきます。ロンリムリム・ロンラムラム・ロンリムリム・ロン」。歌詞を見ていると本園のテーマ曲にしてもよい歌ですね。

一番を育子先生、二番を私、三番を二人で歌いました。伴奏はTomomi先生です。育子先生が歌い始めるとみな聞き惚れている様子がうかがえたのですが、私が二番を歌い出すと会場からどっと笑い声が聞こえてきました。それにもめげずに私は頑張って熱唱しました(笑)。まあ、そりゃ笑うのが自然でしょうね。子どもたちにとって日頃の私のイメージは、マイクをもって何か小難しい話をするというものでしょうし、それとはまったくズレた姿がそこにあるので、よい意味で緊張が解けてた感情がはじけ出たのだと(小難しく)解釈しております(観客が保護者なら打ち解けた気持ちは微笑みによって表されたことでしょう)。もっとも、園によっては園長先生がふつうに子どもたちに歌を歌ったり、ギターを弾いたり、いろいろなパフォーマンスをされるケースが多々あることは存じていますが、私ときたら・・・^^)。

さて、気を取り直して二曲目に移ります。私が子どもの頃によく歌った歌です。伴奏は育子先生。一番はゆっくりと、二番は速度をぐーんと上げて歌うという申し合わせでしたが、私は子どもたちの笑い声で肝心の伴奏が聞き取れず、最初から二番並みに速く歌ってしまったようで、申し訳なかったです(>育子先生)。

やんやの喝采を受けた後、先生が手遊びで子どもたちの気持ちを落ち着かせてくれました(魔法みたいに)。最後に私が恒例の「今月の言葉」を述べる時間となりましたが、子どもたちに伝えたのは「挑戦」の二文字でした。

「『よし、やろう』と思って頑張ることを『挑戦する』と言います。先生も今日はドキドキしながら歌を歌うことに『挑戦』しました(笑)。みんなも毎日たくさんのことに『挑戦』していますね。小さいぐみさんも、お母さんに行ってきますと手を振って幼稚園に通います。そして、暑くてもしんどくても、みんな自分の足でお山の道を元気に登って幼稚園に来てくれます。お庭では、鉄棒や雲梯、竹馬や大縄飛びに『挑戦』するお友だちがいっぱいいて、先生は嬉しく思います。これからも、迷ったら『よし、やろう』と思ってどんなことにも『挑戦』してみてください。先生は応援しています」。

さて、この日はお昼前に年長の学年が全員で鉄棒の練習(逆上がり)に取り組みました。両先生のかけ声も小気味よく、みんな真剣に取り組んでいます。あともう少しでできる!と思って見ていると、この日は2名、はじめて「できた!」と嬉しい声を上げることが出来ました。できた2人は先生に指名されて、もう一度全員の前で逆上がりを披露しました。さて、その後の自由遊びのときに・・・。

園庭はあちこちで「挑戦」が始まりました。鉄棒に再度挑戦するのは言うまでもないとして、女の子には竹馬が人気です。その中で私も現場で声を上げて応援したのが大縄飛びでした。5,6人の男の子たちが整然と列を作り、自分の番を待ちます。「いち、に、さん・・・」。何度も一桁の数字が続いて交替していたのですが、ある子が20の記録を出すと、負けじと他の子どもたちもその記録を抜いていきます。記録が更新されるたび、待ち時間は当然長くなるはずですが、数を数えるみなの声に力がこもります。それはそれはものすごい集中力。縄を飛ぶ子だけでなく、その場に居合わせたみながその熱気を共有し、切磋琢磨を繰り返す。ああ、すばらしいなあ、と感じる矢先、この日は同時に多くの涙を私は見ることになったのです。

「できなくて悔しい。昨日はもっと飛べた。ぼくが失敗したのは先生の縄の回し方のせいだ。ああだったら、こうだったら・・・」。

私は、ときに慰め、ときに肩を叩き、背中を押して全員を応援しました。涙を流したり、ときに悪態をつきながらも、ちゃんと列には並び、終わりの鐘が鳴るまで延々と取り組み続けた子どもたち。

奇しくもこお誕生会で話した「挑戦」の意味を私自身が深く考えることのできた、この日の取り組みでした。

(2015年5月29日)

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