アエネアス姿を現す
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勇敢なアカテスと父なるアエネアスは、これらの言葉に心をかきたてられ、今にも雲を打ち破ろうと躍起になった。
だが、先にアカテスがアエネアスにこう言った、「女神の息子よ、どのような考えが心に浮かんだのか。ご覧の通り、万事首尾よく行われ、艦隊と友は取り戻された。ただ、波間から海底に沈んでいくのを見た一人の男(オロンテス)が欠けているけれども。その他のことは、あなたの母上の言葉どおりである」と。(585)
彼がこう言うと、突然取り囲んでいた雲が二つに分かれ、広い空の中に溶けて消えた。アエネアスは立ち止まり、透明な光の中で輝いた。顔と両肩は神の姿を思わせた。というのも、彼の母親(ウェヌス)が美しい髪と若者の輝きを与え、その目には喜ばしい美しさを吹き込んだからだ。さながら人間の手が象牙に加える美しさ、銀やパロスの大理石が黄色く輝く黄金に縁どられるときの美しさのようであった。(593)
このとき、アエネアスは次のように女王に語り、周囲の者がまるで予期せぬまま、こう語り始めた。
「あなたがお探しのアエネアス、トロイアのアエネアスが、今ここに参上した。リビュアの荒波から救い出されてここにいる。おお、トロイアの口に出せぬ苦しみをただ一人憐れんだ方よ。あなたは私たち、ギリシア人に敗れた落人、陸と海のあらゆる不幸に疲弊した者たち、すなわち、すべてを失った私たちをあなたは自分の町と館の中に迎え入れてくれた。ディードーよ、私たちはその恩に十分報いることは決してできない。また、どこであれ世界中に四散したトロイアの人間にとっても、それはできない。(602)
もし神々が敬虔な者を重んじるなら、また、どこであれ正義を尊ぶ心があるのなら、また誰であれ自ら正しい行いを知る心が認められるなら、神々があなたにふさわしい恵みを授けますように。なんと喜ばしい時代があなたをもたらしたのだろう。どんなにすばらしい両親が、これほど立派な人間をもたらしたのか。(606)
川が海に流れ、雲の影が山の谷間を駆け抜け、空が星を養うあいだ、常に誉れとあなたの名と賞賛がとどまるだろう。今後どのような土地が私を招くにせよ。」アエネアスはこのように述べると、親しいイリオネウスを右手で抱きよせ、左手でセレストゥス、続いて勇敢なギュアスとクロアントゥスを抱き寄せた。(612)