「われ憎み、かつ愛す」

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われ憎み、かつ愛す
『ギリシア人・ローマ人のことば』(岩波ジュニア新書)の中に、カトゥッルスの残したことばとして、表題の「われ憎み、かつ愛す」(odi et amo)が紹介されています。典拠となる85番の詩は、次の2行だけですが、簡潔な表現の中にも、深い恋愛心理の洞察が刻み込まれています。
Odi et amo. quare id faciam, fortasse requiris.
nescio, sed fieri sentio et excrucior.
わたしは憎み、かつ愛す。
どうしてそんなことができるのか、
君はたぶん聞くつもりだろう。
わたしにもわからない。
ただそういう気持ちになるのを感じ、苦しむのだ。
「われ憎み、かつ愛す」という表現に凝縮される詩人の内面の葛藤は、「不実な恋人へのうらみ」と共通するテーマといえます。ローマの誇る独自のジャンルとして、しばしば風刺詩と恋愛詩の2つが指摘されますが、カトゥッルスは後者の創始者と目されます。
文法解説

ギリシア・ローマ文学
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