ラテン語動詞の活用(直説法・能動・未完了過去)

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カトゥッルス『詩集』72
レスビアよ、かつて君はこの僕、カトゥッルスしか知らないと言ってくれたね。あのユピテルより僕の方を好むとも。
あの頃の僕は、普通の男が女を愛すように君のことを愛していた。のみならず、父親が息子や娘婿を敬愛するようにも接していた。でも、もう君のことはよくわかった。僕の心の炎が強く燃え上がるほど、いっそう君のことがつまらなく、また、安っぽく見えてくるのだ。どうしてそうなるの?と聞くつもりかい。あんな不実な行いは、愛する男の心を燃え上がらせるけれども、親しい気持ちには水を差すからだ。
カトゥッルス(前84-54頃)は30歳の若さでローマに没しました。詩集『カルミナ』(116篇からなる)の冒頭の詩は友人ネポースに捧げられています。
私はだれにこの魅力的で新鮮な小詩集を献呈しようか。
たった今乾いた軽石でよく磨き上げたこの詩集を。
コルネリウス、君にあげよう。
なぜなら君は私の下らない詩作にも
何か価値があると前から考えてくれていたからね。
イタリアでただ一人、博識で苦心に満ちた三巻の書物によって
すべての時代を説き明かそうと試みたその頃から。 (1-7)
また、初めに引用した詩の中で、レスビアと呼ばれているのは、彼の愛したクローディアという名の人妻です。彼の恋愛詩の新しさは、ギリシアだと笑いの種にされた恋愛を価値あることとして表現した点にある、といわれます。この点について、『ラテン文学を学ぶ人のために』(世界思想社)の解説には、次のように記されています。
「カトゥッルスは、西洋文学史上初めて、女性に対する男性の恋愛に、真の生命力と現実性と深い精神性を与えた。たしかにギリシアでも、女の恋ならば真面目な詩の対象にされた。しかし恋をする女性は、女流詩人サッポーをおそらくただ一人の例外として、常に伝説上の女性であった。この関係をカトゥッルスは革命的に転換して、恋の主体を、(1)女から男へ、(2)伝説の女性から現実の男性へ、(3)他人から自分自身へ、と切り替え、また恋愛そのものを、(4)笑いの対象から真剣な問題に格上げしたのである。」((中山恒夫先生)

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