ことばの歴史をたずねる旅

「カトゥッルスについて」

カトゥッルスはローマの恋愛詩人で、前54年頃、30歳の若さでローマに没しました。


英語を学ぶ極意(秘伝)

語学は「暗写」という考えを紹介しています。


禁じられた非道の行い

ホラーティウスの『詩集』1.3の訳です。


和羅辞典

木下 文夫

ラテン語学習者にとってはラテン語作文をする際に有益です。一般的には思いついた日本語の言葉をラテン語では何かを調べる際に重宝します。できれば、そのラテン語の意味と用法について、もう一度、羅英辞書(または羅和辞典)で確認すると万全でしょう。


Chambers Murray Latin-English Dictionary

William Smith , John Lockwood

用例も豊富な中規模のラテン語辞書としておすすめできます。表紙はペーパーバックなので、この手の辞書は、引いて引いて引きつぶす使い方が吉。値段もリーズナブルです。


音楽

芸術と言えば音楽を思いつくという人も少なくないだろう。ミュージック(music)は日本人にとって大変なじみ深い言葉となっているが、その語源はギリシア神話のミューズ(ムーサ) に遡る。すなわち、「ミューズの恩寵にあずかる人間の営み」(音楽、詩作など)を意味するギリシア語ムーシケー(mousike)がその語源である。

一方、「博物館」を意味する museum も、「ミューズの神殿」を意味するギリシア語ムーセイオン(mouseion)からできた語である。また、英語で art museum といえば「美術館」のことをさすが、この表現も当然ミューズと間連している。つまり、日本語の「音楽」(music)、「博物館」(museum)、「美術館」(art museum)という三つの言葉は、いずれも対応する英語の表現で比較した場合、共通の語源を持つことが明らかである 。

話を音楽に戻すと、例えば、文学、数学、音楽と並べたとき、なぜ音楽という漢字にのみ「楽」という字がついているのだろうか。漢和辞典を引くとその謎は解ける。実は、「楽」という字は元来、道具としての楽器 を意味したのである。やがてそれを用いた音楽そのものを意味し、転じて「楽しい」の意味を表すようになった 。

実際、日本の生んだ「カラオケ 文化」の世界的普及は、音楽と人間の喜びとの根元的つながりを雄弁に物語る。「カラオケ」は英語で karaoke と表記されるが、日本語で「空っぽ」を意味する「カラ」とギリシア語に由来する「オーケストラ(orchestra)」――ギリシア悲劇の上演に際し「舞踏団の踊る場所」を意味した――から出来た語である。このことを日本人に説明するのはそう難しいことではないが、欧米人はどうだろうか。orchestra が綴り字の上でoke に変化した経緯も含め、きっと誰もが目をぱちくりさせるに違いない。