今日、親子で幼稚園を見学する方がいらっしゃいました。お部屋を案内したとき、ちょうど年長さんが外遊びでした。外遊びの様子を見ていると、その男の子がアスレチックに挑戦したいと言いました。

上から下に向けて一歩一歩おりてきます。途中で足を踏み外しました。それを見ていた年長の男の子、女の子がさっと救助に向かい、三人で助けてあげました。そして、無事に一人で降りてくるまで、「だいじょうぶ」とか、「がんばって」と声をかけていました。なお、足を踏み外した時、私にむかって「えんちょうせんせい、あせらなくていいの」とおまけの言葉もそえて(笑)。

その後も、こちらから何も言わなくても、そばに寄り添ってその子が自由に見学できるようにつきあってくれた年長さんたち。みんなやさしいなあと深く感じたひとときでした。

なお、例年この時期になると、劇に力一杯取り組むことで日増しに自信を身につけて行かれます。それもあり、また同時に劇がおわると卒園するのだ、という共通意識からか、一瞬一瞬を完全燃焼しようといわんばかりに、外でどろじゅんをする子どもたちも、なわとびに興じるこどもたちも、どこにカメラを向けても、みな力一杯遊んでいました。よく学び、よく遊べ、を地でいくような感じでした。

それで思い出したのが、昨日の俳句のことです。

「うまそうな ゆきがふうわり ふうわりかな いっさ」を学んで3回目の時間でした。「発表できる人?」と各クラス、男女別に聞いていきました。

みなどんどん手を挙げ、発表していきます。劇の練習で力をつけてきたせいか、今までよりみな一段を大きくな声で発表していきます。

そんな中、Aの男の子にあてたとき(できる人、手を挙げて、と聞くやいなや)、なんと全員がほぼ同時に手を挙げたのでした。人一倍早く手を挙げたSちゃんを皮切りに、一人ずつ、本当に大きくしっかりした声で発表できました(担任の先生の日誌によると、先生も大変感激されたそうです)。

そんな中、Kちゃんだけ、発表せずじまいでした。

私は全員に対し、「チャンスはいくらでもあるからね。でも、いま言っておこうと思う気持ちのある人は、もう一度手を挙げていいよ」と言うと、そのKちゃんがさっと手を挙げ、立派に発表できたのでした。

友達のがんばりの集大成が、彼の背中を押したのだと思いました。また、この日のA組男の子のがんばりは、A組の女の子だけでなく、B組の子どもたちにも大きな励ましとなったと思います。

発表会まで一日一日、子どもたちはこうして日々もっともっと大きく成長していきます。

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