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今日は園長だより6を出し、昨日のセミナー開催に関してご協力いただいた皆様にお礼を述べるとともに、昨日控室で講師の先生と雑談を交わした内容にふれ、以下のおたよりを書きました。

私はセミナーには参加しなかったのですが、控室(園長室)で講師の西本先生とお話を交わす中、印象深いお話をうかがいました。学校教育というと何をどう教えるかという点が主題になりますが、ある小学校のクラスでは、学級崩壊に苦しんでいた担任の先生が窮余の一策としてアロマを用いることにより、悪循環に陥っていたクラスの「空気」が良い方向に変わっていったとのことです。

人は目に見えるものに神経を集中しがちですが、同時に「香り」や「空気」といった目に見えないもの、文字で表せないものにも大きく影響を受けて生きているのだと思います。さいわい、本園は日頃から木々に囲まれた中で子どもたちが活動しますので、目に入るもの、耳に入るものに加え、胸に吸い込む「空気」もまた、子どもたちの「元気」を育む大事な要素になっていることでしょう。

同じことは「絵本の読み聞かせ」についても言えるように思います。大人はとかく本の内容に目が奪われがちですが、じつは親と子が本を通してふれあう楽しい「空気」こそが子どもの脳や体にプラスの影響を及ぼす主体なのでしょう。楽しい読み聞かせの時間は、数値的に測定こそできないものの、きっとアロマと同様の効果を発揮することと思います。

昨日の保育日誌を読みますと、つきぐみの子どもたちはまだよい香りの残るお部屋で、先生に楽しい素話を聞かせてもらったようです(なんと贅沢な話!)。「とても静かに聞いてくれました」と日誌には結んでありましたので、先生にとっても新鮮な経験だったのではないでしょうか。

日常お忙しい日々と存じますが、だからこそ、日常を忘れさせる、香り漂うファンタジーの世界に飛び込む時間をもつことで、親と子の絆がぐんと深まることは間違いありません。昨日西本先生とお話した後、そのようなことを思いました。

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