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ようちえん もうすぐおわかれ かなしいな

今日の俳句の時間に紹介した園児の俳句です。卒園式の夢を見たという子もいます。いろいろと子どもたちなりに悲喜こもごも交錯する時期ですが、上の俳句を紹介した後、子どもたちには次のことを言いました。

「何事にも始まりがあれば終わりがあります。楽しかったことが終わるときは残念だとか悲しいと思います。でも、まだ幼稚園は終わっていません。面白いテレビを見ているとき、最後まで目を離さず見ます。幼稚園もここからが面白いので目が離せません。

今から一週間だとか、あと何日だと数えます。でも、みながやっている黙想は今日は3分です。全員で目を閉じて180心で数えるとその時間が「長い」と思います。

幼稚園で過ごす時間は5時間です。どれだけ長いことでしょう。全部目を閉じて数を数えたら、「早く目を開けたい」と思うくらい長い時間です。

「すできだ!」と感じるのも、「よし、できた!」と思うのも一瞬です。一瞬とはまばたきする時間です。

一瞬、一瞬でたくさんのことができます。たくさんのことを感じることができます。たくさんの出会いがあります。

その一瞬が来週の卒園式まで数えきれないほどいっぱいつまっています。どんなすてきなことがあるのか、どんな楽しいことがあるのか、先生もわくわくします。

「もう終わり」ではなく、「まだまだ始まり」ということです。

もちろん、怪我をするのも一瞬の油断です。注意するのも「もう終わり」でなく「まだまだ」ですね。

このように考えて、すべての「出会い」をありがたいと思い、二度と来ない一瞬、一瞬を大切に思うことを、昔の言葉で、「一期一会」といいます。今から一週間、そして小学校に上がっても、一瞬、一瞬を大事に過ごしてください。」

これは以前保護者会でお話したことを子ども向けに言い直したものです。難しい内容ですが、実際にはもう少し噛砕き、最後に「いちごいちえ」と全員で復唱しました。子どもたちは静かに聞いてくれたので、「何か」を感じてくれたら幸いです。

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