新年度の山の学校の「ことば」のクラスでは何をテキストに使うのか。昨日、

Nagumo 先生から手渡されたメモを見て、素晴らしいと思いました。

小学生:アラン(神谷幹夫編訳)『四季をめぐる51のプロポ』岩波文庫

中学生:アリストテレス(戸塚七郎訳)『弁論術』岩波文庫

高校生:三木清『人生論ノート』新潮文庫

いずれのクラスでも授業はテキストに基づいた作文、小論文、討論を毎回行います。

昨年から今年にかけての授業が日本語の美しさといった感覚的なものを磨く内容であったとすれば、

4月からの授業はもっぱら論理的な思考力の更なる鍛錬といってよいかも知れません。

僕もまだ全部に目を通していませんので、生徒のみんなと一緒に考えながら読んでいこうと思います。

今は、このようなテキストを大学生もなかなか読まなくなったのではないでしょうか。Nagumo 先生は、クラスで読む(音読)のみならず、その後の小論文(これは講師もその場で行う)とディスカッションも毎回きっちりされた一年でしたから、新年度もおおいに実りある成果が期待できると思っています。私も代理で授業を担当する際、そのことを実感しました。

最近は、国語の大切さを見直す風潮を感じますが、単なる技術論で終わるのではなく、じっさいその場で何を読み、子どもたちをどこに連れて行こうとするのか(入試がゴールというのではなく)、という教育者のビジョンがいっそう大切になってくると思います。

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