今日は一学期終了式でした。

予定の時間より少し早めに会場に着くと、すでに子どもたちは整然と会の始まるのを待っていました。

式では毎回園歌を歌いますが、どの学年もしっかりと、とくに年少児は張り切って歌うことができていました。

私からの話は、夏休みの間に健康で楽しく過ごし、また元気なお顔で再会しましょう、という趣旨のものでした。

途中、四月からのみんなの成長を一つ一つ確認しながらお話をすると、頷いて聞いてくれているのがよくわかりました。

いつもこの時期に言うことですが、年少児はたくましい足取りで石段を登ることができるようになりました。

それを助けてくれたのは、毎日支えてくれた年中児、年長児のおかげである、といいました。

最後に転園する園児の紹介をしました。

また会える日までお互い「元気でいようね」というあいさつを交わしました。

最初は会場の子どもたちが「さようなら」と言いました。

通常ここで転園する園児が「さようなら」と私の差し出すマイクに言うのですが、この日はしばし時間があきました。

涙を流したりするのではありません。じっと会場を見つめながら、言葉を探しているようでした。

会場の子どもたちも、その言葉をじっと待ち、しーんと静まりかえりました。

お別れの言葉は担任の先生と一緒に考えたもののようでした。

しばし間があって、担任の先生と声をあわせて「元気でいてね」と言いました。

園児たちも同じ言葉を返しました。

言葉で表すとそれだけのことですが、子どもたち同士がしっかりと心の中で堅い握手を交わすことができたように感じました。

今思い出しても、静かで厳粛な時間が流れたことを振り返ることができます。

園児たちは、体こそ小さいだけで、心は私たち大人と何ら変わらない、ということをあらためて感じたひとときでした。

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