今日は三学期の保護者会を開きました。

前半が年長児の保護者会、後半が全体の保護者会でした。

年長の保護者会では、劇の概要をお伝えし、日々の練習についてお願いしました。

練習の時間、量、取り組む形態はすべておまかせしています。ご家庭の実情にあわせて工夫して練習に取り組んでおられる例を耳にするたび、頭の下がる思いがいたします。

お子さんの幼稚園生活最後の思い出を飾るべく、ご力添えを宜しくお願い申し上げます。

続く全体の保護者会では、事務連絡を終えたあとの時間を利用して、先日来ブログに書いている「本立ちて道生ず」をベースとしたお話をさせていただきました。

もう一つのキーフレーズとして「人間万事塞翁が馬」という言葉もご紹介し、今子どもが夢中になっているものをともに見つめるまなざしを大切にしてほしい、という趣旨のことをお話しました。

同じ200段近い石段があっても、親の立ち位置次第で、子どもの言動に共感を覚えたり、いらだちを覚えたり、子どもとの関係が大きく変わってくる点についてもお話をしました。その違いとは、親がてっぺんのゴールに立って登ってくる子どもを手招きするか、手をつなぎ、一緒に山道をのぼるのか、の違いだということです。

焦ると立ち位置が変わります(短期集中にはよいと思います)。ただ、上で述べた立ち位置と子どもとの関係に無頓着になると、無意識の内に焦りが生まれることはよくある話です。

目の前の子どもが夢中になっているものは、大人の目から見ると(つまり階段のてっぺんから見下ろせば)すべて取るに足らない「道草」に見えます。

しかし、その「意味」は未来にならないと誰にもわかりません。「未来にならないと点と点をつなぎ線を引くことはできない」とはスティーブ・ジョブズの言葉です。この言葉のもつ意味も紹介しました。彼の用いる「点(ドット)」とは、損得抜きに「何か」に一心不乱に打ち込むことだと私は理解しています(彼の場合それはカリグラフィーを学ぶことでしたが)。

最後に、同じ趣旨のことを、日本昔ばなしは手を変え品を変え連綿と伝えてくれているということに目を向けてお話を終えました。(正直爺さんは褒美を求めて犬を愛したのではなく・・・結果として、・・・欲張りじいさんは・・・最初から目的として、・・・)。

親子の関係について、また、小学校からの勉強をどう捉えるかについてのご参考になればと願っています。

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