働くという言葉の意味は「はたがらくになる」という説明を聞いたことがありますが、この説明に根拠はないようです。

英語のlabor(労働)は元のラテン語の綴りのままで、そのラテン語の意味は「苦しみ」です。

古代ギリシアまでさかのぼると、2700年ほど前に「仕事と日」という作品があり、人がなぜ働くのか、その原因となったエピソードが語られます。その作品には「神は幸福の前に汗を置いた」という言葉もあり、真面目に働くことが一番大事だというのが作者のメッセージです。

パンドラの箱(作品では甕)のエピソードも含まれ、注意して読むと、現代社会の様々な課題をすでに言い当てているかに思える記述が続きます(プロメテウスの火盗みのエピソードなど)。短い作品ですが「勤労感謝の日」にふさわしい読み物だと思います。

>>「人はなぜはたらくのか」(少し詳しく解説しています)

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