自然環境

ひみつの庭

ひみつの庭について

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2013年に完成した幼稚園の奥に広がるビオトープガーデン“ひみつの庭”は、大木カシの木、クスノキ、ナナミノキ、メタセコイヤが空高くから枝を広げる中、太陽の光、葉を揺らしながら木々を通りぬける風を肌で感じて過ごせる広い庭です。風に吹かれながらゆっくり空を眺めていると、空色の濃淡がまるで海のようにみえてくることもあります。

ビオトープ(オタマジャクシ、ヌマエビ etc.)

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“ひみつの庭”の一つのエリアである水辺のビオトープは、子ども達が大好きなエリアです。オタマジャクシやヌマエビが足元まで泳ぎ着くのを手ですくって観察します。

ビオトープ(二枚貝などの生き物)

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水中のヤゴが水生植物によじ上って羽化し、やがて数種のトンボが賑やかな羽音をたてて飛び交う中、生き生きと泳ぐタナゴやメダカなどの魚類、小型ドジョウ、カエル、イモリなどの水生生物や巻貝、二枚貝などの生き物との出会いに、いつしか時を忘れて好奇心の扉をひらいていく子ども達の姿があります。

ビオトープ(チョウの産卵)

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ビオトープの北側エリアでは、カラタチ,ナツミカン,クスノキなど園内のさまざまな樹木の葉を食草にして育ったチョウ類(アゲハチョウ,クロアゲハ,アオスジアゲハなどのアゲハチョウ類やスミレ類を食草とするアカタテハ,ツマグロヒョウモンやルリタテハなどタテハチョウ類)が飛びまわり好きな花で吸蜜する様子が観察できます。

ビオトープ(鱗粉がなく手でつかめます)

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フジバカマの植栽コーナーには、毎年10月半ばになると2000キロもの長距離を旅するチョウ“アサギマダラ”が上空から飛来し、子ども達の前に姿を見せてくれます(>>「海を渡る蝶 “アサギマダラ” がきています!」blogより)。

ビオトープ(フジバカマを吸蜜するアサギマダラ)

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そんな自然の生き物との出会いの一方、園内のあちこちで子ども達が見つけたチョウやガの幼虫をクラスで育ててみることで、命の不思議を目の当たりにすることも非常に貴重な学びとなります。

ビオトープ(畑エリアでトマト苗を植える)

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土に触れる感覚を確かめながら花や野菜苗をみんなで力を合わせて育てる楽しみもあります。日々のお世話をしながら植物の成長を時間をかけて待つことや、やがて結実したものを収穫し、喜びあいながら食育や絵画などの表現活動にもつなげています。

芝生の築山(水遊び前に築山で遊ぶ)

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また、中ほどの芝生の築山を駆け上り、てっぺんから重力に身をまかせコロコロと寝転んで転げ下りるワクワク感を体験したり、仲間と両手をつないで共感するシーンも見られます。緑の芝生の上を足裏で踏みしめる素足の感覚も大切です。晩夏になると数種のグラスホッパーが飛び交い、それを追いかける子ども達の姿があります。

ビオトープ正面のアジサイ

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景観として、春はサトザクラの開花、夏はアジサイ群が雨に濡れて咲く姿やチョウが好きな花木のまわりを舞い飛ぶ美しさ、秋はたくさんのドングリの落下とともに色とりどりのナンキンハゼやモミジの紅葉、落葉が見られます。自然が姿を隠す冬には、クリスマスホーリーやナナミノキの赤い実を見つけ心踊る瞬間が訪れることも。四季の移ろいを五感を研ぎすませて全身で受けとめ、「知る」よりも「感じる」ことを大事にしています。

ひみつの森

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ひみつの庭を通過すると次は“ひみつの森”の入り口です。こうして園の奥には深く静かに用意された森が広がっています。私たちはここを“ひみつの森”と呼び、園庭の明るさとは異なる樹木に覆われた緑のトンネルをみんなで通ります。上方から聞こえる鳥やセミの声に導かれて歩いていると、キノコやドングリを見つけたり、森にすむカエルやモグラに出会うこともあります。子ども達はただ自然の懐の中で森のにおいや木肌の感触、鳥の声を聞き、生き生きと好奇心を輝かせます。

森に分け入り自然の懐に身を置くことは、無限のあそびの可能性が秘められた活動であるとともに、子ども達が自然との一体感や安心感を得ることで、現代の情報化社会の過度な刺激から幼児期のやわらかな心身を開放するねらいも持ち合わせます。森のあそびでは、走る、跳ぶ、しゃがむ、跳びつく、ぶら下がる、跳び移るなどの全身運動を自然に万遍なく取り入れることができます。現代の運動遊具(ジャングルジム、雲悌、鉄棒、ブランコなど)は昔のこのようなあそびの環境がほとんど消滅した現代にそれらを補う手段として考案された経緯があります。森のあそびはそれらを実践的に行うことができる一方、子ども達一人ひとりに合わせたあそびの展開ができるメリットも大きい取組みです。既成の遊具がまったく何もない豊かな自然環境の中にあって、子ども達は自主的に仲間と工夫して楽しむ時間を持っています。

ひみつの広場

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森の入り口から5分ほど歩くと、“ひみつの広場”にでます。ここではみんなでお歌をうたったりゲームを楽しんだり、木の幹や斜面を使って自主的なあそびを展開しています。年少児も森に入ることに慣れた頃、このひみつの広場まで走って到着するようになります。園庭から森に分け入りたった数分の場所、ひみつの広場。たびたび足を伸ばして楽しんでいます。

ひみつの沢

ひみつの広場をある方向に、落ち葉を踏みしめながら約5分も下ると白川(清沢)にでます。山からの水が流れ出てきた美しい白川砂が辺りに見られる場所です。ここでは夏は裸足を水につけたり、カニを見つけて手で捕まえたりしてあそびます。また年中児になると、沢の横に広がる山肌の斜面の上から滑り降りたり(滑り台あそび)、川に渡った丸太の上を平均台のようにバランスを保ちながら歩くなど(丸太渡り)、子ども達は自由にあそびを見つけて楽しんでいます。

ひみつの谷

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ひみつの広場から北東方面に20分ほど進むといよいよ〈ひみつの谷〉に辿り着きます。ここは谷間のあそび場で、広大なすり鉢状の地形になっています。思い思いの場所から谷間の底まで着実に辿り着ける方法を考え即実践したり、大木から吊り下げた数本のロープを使って下から上まで自分の力で登り詰めたり。ここで得られる様々な達成感は、子ども達にとって大きな自信になります。年長児の1学期からひみつの谷のあそびを無理なく体験し、年中児も後に続きます。

ひみつの○○

ここはあまり公開していませんが、とっておきの特別な場所です。ひみつの谷の近くに位置するこの場所は、砂地で形成された地球のはじまり?とも思えるような滅多にない自然のあそび場です。昨年は年長児が秋に訪れましたが、ひみつの谷を経験後、更に自分の力を信じ自分で足場をつくりながら仲間と斜面をよじ登ったり、木にぶら下がったりの発展あそびに挑戦することができます。園では上級コースの森のあそび場にしている環境です。

幼児期の土壌を育てる場

以上のように、将来を支える人間づくりの底辺としての幼児期の土壌を、できる限り多様な森の取り組みを通して広くしっかりとしたものにお育てしたいと考え実践をしています。森の活動ではクラスごとに色分けしたカラー帽をかぶり、利用法が多く便利なバンダナを首に巻いて仲間意識を共有し、ハイキングのようにお弁当を背に森にでかけることを楽しんでいます。