きょうだいげんか~園長日記より

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兄弟げんかが激しい、どうすれば?というご相談はよく受けます。

私は1歳半年下の弟がいますので幾度となく喧嘩を繰り返しました。

その経験をふまえて言えることがあります。親は兄(姉)の肩をもて、ということです。

たしかに泣いているのは弟、妹です。年上を先に注意するのが一般です。ただ、先に年上を注意すると、返ってくるのは言いわけです。

コツはその言い訳を親が先に年下の子に伝えることです。

「あなたがお兄さんの許可なくおもちゃを取ったからお兄さんは『やめて』と言いたかったのよ。」等。

それを言った後、「でも、手を出しちゃダメ」と言えばどうでしょうか。

一方、兄がわけもなく、うっぷん晴らしのように弟をたたいたりする場面もあります。

言い訳が見当たりません。このようなときは「兄の肩を持つ」理由がありません。

しかし、本来兄(姉)は理由なくたたく人間ではありません。心のどこかに解消できない不満があるはずです。

なぜわけもなくたたくのか。

それはしばしば、兄弟げんかのさい、「言い訳を聞いてもらえず、年上という理由だけで叱られる」という日常に原因がある、と見ることができないかどうか。

親に対する不満とみることもできます。「ぼくのきもちをわかってもらえない」という。

加えて、自分自身「けんかが悪い」ことは重々承知しているし、「弟(妹)がかわいい」、「自分が守ってあげないといけない」とけなげに思っているのが彼の本心です。しかし、自分が原因で悪循環を招いていることにたいし、自分でも何をどうしていいかわからない、という自己嫌悪感に陥っています。

そのトータルが「わけもなく」という部分に現れています。

すべてに当てはまるとは思いませんが、私が今までご相談を受けた事例を振り返ると、ほとんどのケースがこのようなパターンです。

であれば、「親は兄(姉)の肩を持つ」方針でいきましょう。

この言葉は行き過ぎていますが、これくらいの言葉を頭にインプットしておかないと現場ではうまくいきません。ややもすると「だめじゃない、下の子をたたいたら!」と親は感情的になりやすいからです。

そうなると、親は兄(姉)からわかりきった言い訳を延々と聞かされ、かつ、弟(妹)の鳴き声をBGMのように延々と聞かされ、精神的にしんどいです。

正確に言うと、親は兄(姉)の「肩を持つ」というのではありません。「先に兄(姉)の言い訳を代弁して弟(妹)に伝える」ことを先に行うべし、そうすれば、その後で穏やかに兄(姉)を諭す展開が得られやすい、ということです。この順序を間違わないことが大事です。

(山下太郎)

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